どんな生き物でも、外敵に晒されている野生の状態と周りに外敵のいない飼育下の状況ではかならずその寿命も変わってくるものです。
特に体の小さい動物は野生化では多くの動物に襲われやすいため、その影響が顕著に出やすくなります。
今回の記事では野生のトカゲと飼育下のトカゲでは寿命がどのくらい違うのか、野生ではどんな外敵に襲われやすいのかについての解説をしていきます。
野生のトカゲの寿命
私達が想像している以上に、野生のトカゲの寿命は短いです。
なぜなら、卵の段階で食べられたり、生まれたばかりの段階で食べられたりすることが多いからです。
特にトカゲの天敵である鳥類は、クチバシで土を掘り起こし、メスのトカゲがわざわざ掘って埋めたトカゲを正確に探り当てて捕食してしまいます。
もし運良く孵化できたとしても、生まればかりのトカゲの幼体は歩き回ることは出来ても自分の身を守ることなんて到底できませんので、自分より体の大きい動物はすべて天敵になり得ます。
正確に寿命が何年というデータはありませんが、これらの事情を考えてみると、人間に飼育されているトカゲよりも何年も早く死亡してしまうことは明らかでしょう。
また餌がなかなか見つからない場合は同じトカゲ同士で共食いが起こることもあり、やはりそこは厳しい弱肉強食の世界ならではといった感じです。
その他にも、温度、湿度、感染症など、あらゆる面で野生のトカゲは人間に飼育されている状態よりも死亡率が遥かに高いということが分かっています。
トカゲはどんな外敵に襲われるのか
前の章でもご紹介した通り、トカゲにとって鳥類は恐ろしい外敵となります。
その他にトカゲの外敵として非常に有名なのが、ヘビです。
ヘビは体が褐色で地面をゆっくり這って進むため、地面と上手くカムフラージュし、トカゲの死角から迫ることが出来ます。
さらにその体の柔らかさから、岩の隙間や陰などにも自由自在に入り込み、隠れたトカゲを狙うのです。
ヘビは獲物を丸のみにするため、体がかたい生き物よりも柔らかい生き物を狙う傾向にあります。
そのため、まだ骨が固まっていないトカゲの幼体を襲う習性が身についているというのも恐ろしいポイントです。
まとめ
○野生のトカゲは卵の状態や幼体の状態で食べられてしまうことが多い
○外敵以外にも、温度や感染症など様々な理由で野生のトカゲは死亡率が高い
○トカゲの主な外敵となるのは鳥類やヘビ
今回は野生のトカゲと飼育下のトカゲの寿命について、野生のトカゲの外敵についての解説をしました。
特に日本国内のトカゲは体が小さいものが多いため、外国のトカゲと比べるとはるかに外敵に狙われやすいと言えます。
野生のトカゲたちは毎日極限のサバイバル状態を必死に生き抜いているということですね。