トカゲの尻尾というのはよく見てみるとなかなか面白いもので、太さや色、形までトカゲの種類によって違い、その機能もさまざまです。
例えばトカゲは自分の尻尾を切断できるということについては結構知っている人もいると思いますが、あるトカゲは尻尾で攻撃する習性を持っていり、尻尾に栄養を蓄える機能を持つトカゲも存在しています。
今回の記事ではそんなトカゲの尻尾の知られざる世界について、様々な知識を紹介していきたいと思います。
目次
トカゲの尻尾の色について
トカゲの尻尾の色は種類によって全然違いますが、だいたいは体と同じ色をしています。
グリーンイグアナは体が緑色なので尻尾も緑色ですし、フトアゴヒゲトカゲは体が茶色いので尻尾も茶色という感じになっています。
ですが、体と尻尾がまったく別の色になっている特殊なトカゲが日本に存在しています。
それは「ニホントカゲ」という種類のトカゲで、このニホントカゲの赤ちゃんの尻尾が鮮やかな虹色をしています。
なぜニホントカゲの赤ちゃんの尻尾が虹色になるのかという事実についてはまだ解明されていないようですが、成長するにつれてだんだんと尻尾が茶色くなっていき、成長しきった時点では体と尻尾が同じ色に落ち着くようです。
体と尻尾の色が異なっているトカゲというのは世界中を探してみればいると思いますが、ここまでハッキリと色が分かれている種類はニホントカゲ特有のものだと言われています。
森や雑木林などで注意深く観察していると、尻尾が虹色になっているニホントカゲの赤ちゃんを発見できるかもしれません。
尻尾に栄養を蓄えるトカゲ
ヒョウモントカゲモドキの尻尾には特殊な役割があります。
それは栄養を蓄えておくことです。
ヒョウモントカゲモドキを実際に見てみるとわかるのですが、他の種類のトカゲと比べて尻尾がふくらんでいます。
この尻尾のふくらみこそが栄養を蓄えている証拠であり、逆に尻尾がしぼんでいるヒョウモントカゲモドキは体調が崩れていることが見た目から判断できます。
この尻尾に栄養を蓄えるという機能のおかげで、ヒョウモントカゲモドキはある程度餌をとれなかったり水が飲めなかったりしても尻尾から摂取することが出来ます。
もちろんヒョウモントカゲモドキも尻尾を切断することが出来ますが、これは大量の栄養分を失うことになるのでかなりリスクの高い行動だと考えられます。
まとめ
○ニホントカゲの赤ちゃんは体と尻尾の色が異なる世界でも珍しいトカゲ
○ニホントカゲは成長と比例して尻尾の色も体と同化していく
○ヒョウモントカゲモドキは尻尾に栄養を蓄える習性を持っている
今回はトカゲの尻尾の色やその機能について、種類ごとの異なりを解説しました。
この記事では紹介しきれないほどトカゲの尻尾には様々な役割があり、トカゲの生活には欠かせない便利な道具のようなものだと考えることが出来ます。