トカゲの再生はなぜ起こる?簡単に仕組みを解説

トカゲといえば、外敵から逃げるために尻尾を自切するという生態が有名な生き物です。

他の動物では体のパーツが切断されると再生することはありませんが、不思議なことにトカゲの切断された尻尾は長い年月をかけて徐々に再生していきます。

今回はトカゲの再生がなぜ、どのようにして起こるのかという仕組みを簡単に解説していきたいと思います。

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尻尾の再生の仕組みに欠かせない幹細胞

トカゲの切断された尻尾の再生には幹細胞、という種類の細胞が必要不可欠となります。

幹細胞というのはトカゲの体の原材料となる役割を果たす細胞で、トカゲが尻尾を自切した際にその断面に幹細胞が多く見られことが研究で明らかになっています。

つまりトカゲが尻尾を切断した時点で、次の尻尾の原材料となる幹細胞が断面部分に集中しているため、また新しい尻尾が形作られるということになります。

またトカゲが尻尾を自切する際は、切断というよりもプラモデルのパーツを取り外すといったようなイメージが適切です。

なので骨や皮膚などには損傷もなく、出血もしないため、次の尻尾へ再生する仕組みがスムーズに働くのです。

なぜトカゲの尻尾にだけ幹細胞が集中していて、手足には幹細胞が無いのかということについては今なお研究が進んでいるそうです。

なぜトカゲには尻尾の再生が必要不可欠なのか

前の章で説明した通り、トカゲは尻尾を切断したところで骨や皮膚の損傷もしませんし、出血もしません。

ではなぜ再びトカゲの尻尾は再生する必要があるのでしょうか。

それはトカゲが移動をする際に尻尾でバランスをとったり、樹上生活をする際に尻尾を枝に引っ掛けたりなどして落下を防いでいるからだと言われています。

実際樹上生活に特化したトカゲの尻尾をみてみると、他の種類のトカゲと比べると明らかに長さが違います。

それほど、トカゲにとって尻尾というのは普段の生活に欠かせないものとして機能しているということです。

余談ですが、トカゲの種類の中で「モニター」と呼ばれている大型のトカゲは細長い尻尾をムチのように使って小動物を攻撃する習性があります。

今後研究が進むにつれて、モニターのように新しい尻尾の使い方をするトカゲが発見されるかもしれません。

まとめ

○幹細胞が尻尾の再生の仕組みにとっては必要不可欠
○トカゲが尻尾を自切しても、皮膚や骨などに損傷はなく、出血もしない
○トカゲにとって尻尾は移動や獲物への攻撃など様々な用途に使用できる便利な道具

今回の記事ではトカゲの尻尾の再生の仕組みや、なぜトカゲにとって尻尾の再生が必要なのかということについて解説をしました。

トカゲの尻尾にある幹細胞の研究が進めば、人間の体も欠損した部分を回復させる技術が開発される日がくるかもしれません。

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