トカゲの尻尾は再生するのに手は再生しない理由とは?

トカゲの尻尾は外敵から逃げるときに切り離すことができ、後から再生も出来るということを知っている人は多いと思います。

では尻尾が後から再生できるということは、同じ体のパーツである手や足も後から再生することが出来るのでしょうか?

結論からいうと、トカゲの手は再生することが出来ないのです。

今回の記事では、なぜトカゲの尻尾は後から再生が出来るのに手は再生することが出来ないのか、その理由も詳しく解説していきたいと思います。

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トカゲの尻尾は切れることが前提

トカゲの尻尾が再生するのに手や足は再生しない一番の理由、それは尻尾はもとから体から切り離されることを想定された構造になっているのに対して、トカゲの手や足はそのような構造を持っていないからです。

トカゲの背骨と尻尾がくっ付いている部分は「自切面」と呼ばれ、節目のような構造になっているためトカゲ自身の肉体に傷がつくこともなく、簡単に尻尾を切り離すことが出来るのです。

それに対してトカゲの手は神経、細胞、筋肉、皮膚すべてが胴体とつながっているため体から切り離されてしまうと再生することは出来ないのです。

トカゲが尻尾を切断しても傷がつかなかったり、出血がしないもう1つの理由はトカゲが尻尾の切断面の筋肉を収縮させ、血管を閉じることが出来るからです。

尻尾を切断してから血が流れ続けてしまうとトカゲも失血死してしまう可能性があるため、このような進化を遂げてきたと考えられます。

イモリは尻尾も手も再生する

トカゲと違い、イモリは尻尾も手も再生することが出来る動物です。

それどころか、様々な研究の結果、イモリは心臓や脳などの一部を切り取られても再生することが判明したため、全世界の動物の中でもトップクラスの再生力を誇っているといえます。

イモリがこのような再生能力を持っている理由の1つとして「再生芽」というものが挙げられます。

再生芽とはその名の通り植物の芽のようなもので、イモリは体の一部が欠損するとその切断面に再生芽を生やし、そこから細胞分裂を起こして新しい体のパーツを再生させるのです。

この再生芽以外にも様々な要因が重なってイモリの再生能力は構築されているのですが、将来はこのイモリの再生能力を人間の医療に利用できないかという研究も進んでいるそうです。

とめ

○トカゲの尻尾は元から切断しやすい構造になっているため、再生も可能になっている
○トカゲの手や足は神経や筋肉などすべて胴体と繋がっているため、一度切断されると再生できない
○イモリは手や足、脳や心臓など体の様々な器官を再生することが出来る

今回はトカゲの尻尾が再生できるのに手や足が再生できない理由について解説し、少し余談となりましたがイモリの驚愕の再生能力についても解説させていただきました。

動物の能力を人間の医療に活用する時代に入れば、何かしらの外傷を負った心臓や脳を再生できる日が来るのかもしれません。

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