トカゲの体といえば、全身が鱗に覆われており触るとゴツゴツしているようなイメージを持っている方が多いと思います。
しかし、鱗についての細かな知識というのはなかなか知る機会がありません。
例えば魚の鱗とはどのように違うのか、尻尾は再生するけど鱗も再生するのか、など様々な疑問があると思います。
ということで、今回の記事ではトカゲの鱗について様々な知識を紹介していきたいと思います。
魚の鱗とトカゲの鱗の違いとは
魚の鱗とトカゲの鱗の一番大きな違いというのは、皮膚の役割を果たしているのか、骨の役割を果たしているのかということです。
魚の鱗は骨の役割を果たしており、トカゲの鱗は皮膚の役割を果たしています。
さらにトカゲの鱗というのは硬質たんぱく質が主な成分となって出来ているため、人間でいうと肌の角質のようなものにたとえられます。
もう1つの違いは、魚の鱗は粘性のある液体によって常に表面が湿った状態に保たれていて、トカゲの鱗は常に乾燥している状態を保っています。
このように同じ鱗というものであっても、生物の種類が違えば使用される用途も大きく違ってくるということです。
トカゲの鱗は再生するのか
結論から言うとトカゲの鱗は再生することはありません。
しかし、傷ついたトカゲの鱗はある一定の周期を経て古皮となり、脱皮という行為を経て、新しい鱗に入れ替わることになります。
つまりその鱗自体は再生することはなくても、結果的には脱皮をすることによって、元通りの体になることが出来るのです。
この脱皮という行為はトカゲに関わらず、その他の爬虫類にとっても非常に大事なものです。
過度なストレスなどがかかっていると脱皮不全を引き起こし、それが死につながってしまう場合もあるほどです。
なのでトカゲを飼育している人は、必ず脱皮の時期が近くなると飼育環境により一層気を使い、スムーズに脱皮が出来るように手助けをするといいます。
まとめ
○魚の鱗は骨、トカゲの鱗は皮膚の役割を果たしている
○トカゲの鱗は再生はしないが、脱皮をすることで古い鱗が新しい鱗に入れ替わる
○爬虫類にとって脱皮を失敗することは命の危険につながってしまう
以上、トカゲの鱗についての説明となります。
同じ爬虫類といえど、ヘビ、カメ、ヤモリの鱗はトカゲの鱗とはまた違った構造をしています。
それくらい、生物にとって鱗というのは複雑な役割を果たしているということを意味します。
もし興味がある方は他の生物にとって鱗がどんな役割を果たしているのか、調べてみてはいかがでしょうか。